はとさん(@810ibara )主催のぽっぽアドベント2025、12月4日の担当せりです。今年のテーマは「ゆきてかえりし物語」。心の原点回帰について書けたら素敵だろうなあと思いつつ、普通に今年行った旅のことを書きました。
なおこの記事には写真の他に、今回の旅のバディであるnanoさんが愉快な挿し絵を描いてくれました。イラストはすべてnanoさん作です。
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●行く前から恋しい国
2025年のGW、私はラオスのルアンパバーンに行ってきた。最初からこの地を目指していたわけではない。出発の一か月前まで名前すら知らなかった。大型連休を前に、そこまで高くない金額で、ちょっと遠くの国に行けたらいいのにな~~~~というふんわりした旅欲を抱え、ダメ元で「海外 穴場 安い」と検索をかける。すると、とある記事の「ルアンパバーン(ラオス)」という文字が目に入った。るあんぱばーん…聞いたことないな…ラオス…イメージわかないな…。
どんなところなんだろうと画像検索してみると、ちょっと嘘くさいほど美しい景色が表示される。試しに検索してみてほしい。しかも「古都」や「街全体が世界遺産」など、なかなか引きの強いワードが並ぶ。未知の国の、見知らぬ街の、美しい風景か…。自分の中で自分が椅子から立ち上がる音がする。さらにこの円安にあって、対ラオスキープは大変レートが良かった。レストランのメニューを見たり店頭で値札を見るたび、円に換算して**キュッ…**となる思いをしなくてすむのは大変ありがたい。
調べてみると、ルアンパバーンまでの直行便はなかった。そもそもラオスへの直行便がなかった。だがアジアのどこかで乗り継いで首都ビエンチャンに行くのなら、選択肢はそれなりにあり、料金もGWのわりに悪くない。これは本当にいいかも…とソワソワが高まった勢いでええいとnanoさんに声を掛けてみた。

二つ返事の概念を超えるスピード感だ。
そこから一番良いルートはどれかを二人で探しまくり、検討に検討を重ね、最終的に浦東(プドン)経由の中国東方航空で行くことになった。だがいざポチろうとした航空券は、よく見たら復路が「ビジネスクラス」と表示されている。エコノミーで検索したエコノミー料金だが、これいかに…?二人で首を傾げたが、まあエコノミーの表記間違いでも本当にビジネスでも損はしないだろうと購入することにした。
出発までそれほど日数がないため、間を空けることなくホテルやビエンチャン→ルアンパバーンの移動ルートを探し、行きたいところができればどんどんマップにピンをつけていく。ずっとハイな状態が続いてたので、なぜか合間に旅のキャッチコピーを真剣に考えた。
「行く前から恋しい国、ラオス」Missed Before Met - Laos.
めちゃめちゃ良い。ラオスのこと、まだまったく分かってないけど旅雑誌の表紙ができそう。
ガイドブックも探したが、紙媒体が全然ない。ラオスってそんなにマイナーな国だったのか…と改めて思い知る。そんな中、地球の歩き方はラオス版を出しており、王者の風格を感じさせた。他の国よりかなり薄くて見たことないフォントの大きさだけど、ありがたい。地球の歩き方さえあれば百人力だ。そしてこの本のおかげで、一つの出会いもあった。
私のDuolingoは、旅が決まった時だけ稼働する。本来は日々触れるための学習ツールなのだろうけど、私の場合、旅先のごく簡単な挨拶や物の名称を、耳と口に馴染ませるためにだけ使っている。異国の地で、そのフレーズ分かる!言葉が通じる!となった時のわくわくが好きなのだ。ただ今回はガイドブックすらほとんど出回っていないラオスであり、残念ながらDuolingoもラオ語は扱っていなかった。そこで登場するのが地球の歩き方(百人力)である。ご存知このガイドブックは、最後の方に日常会話や数字などを割と細かく、フリガナ付きで載せている。